スノーボードでの怪我による不眠
不眠の中には原因がハッキリしないものがたくさんあります。
ストレスや過去のトラウマ、病気などいろいろなことが重なり不眠が起こるケースは少なくありません。
これらの他に過去の怪我が不眠に関係しているケースがあります。
今回は肩の関節の脱臼後に不眠が起こったケースを解説していきます。
スノーボードによる肩鎖関節脱臼
30代の男性の方が、3ヶ月前から突然眠れなくなり、睡眠薬も効かないということで来院されました。
マイスリーを服用しているそうですが、全く効かず運良く眠れても2~3時間程度で眠りも浅いとのこと。
自律神経を整えるような整体にも行かれたそうですが、たいして効果もなく、早く深く長く眠れるようになりたいと言うことで、私のところにいらっしゃいました。
問診をしていくと、
15年ほど前にスノーボードで転倒して、肩鎖関節脱臼(けんさかんせつだっきゅう)という肩の上にある関節が外れてしまったそうで、手術をしたことがあるとわかりました。
肩鎖関節脱臼が起こると首回りや肩周りの筋肉が硬くなってしまいます。
特に首の筋肉である胸鎖乳突筋は睡眠の深さと関係しているので不眠を改善する上では外せないところです。
胸鎖乳突筋が硬くなると呼吸にも影響を与えるため、不眠を悪化させる原因になります。
また、体が衝撃を受けると横隔膜が硬くなってしまい睡眠の質をさらに低下させるのです。
実際に検査をしてみると、やはり胸鎖乳突筋と横隔膜はとても硬く、脱臼をした肩鎖関節をかばうように筋肉が緊張していました。
施術内容
施術は肩鎖関節脱臼をしたときに起こったと思われる筋肉の緊張をとるような施術を行いました。
施術後は、肩が軽くなり呼吸が深くなっていました。
2回目の施術に来られたときに睡眠の感じを聞くと、5~6時間眠れて睡眠も深かったそうです。
今回のケースは肩の関節の脱臼が原因のようでした。
肩と首は近いのでその辺が硬くなると不眠になるイメージはつきやすいと思います。
また、呼吸は毎回言っていることですが、とても大事です。
事故でも怪我でも、体が緊張して呼吸も浅くなります。
それを自然な状態に戻せるかどうかで不眠の改善が上手くいくかどうかが決まると言っても過言ではありません。
しっかりと原因を見つけることが不眠を改善する上でとても重要なことです。
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