生きている=息をしていること
私たち人間は、生まれてから息を吸うことから始まり、亡くなるときの一息で終わります。
「生きている」ことは、「息をしている」ことです。
長生きとは「長息」などともいわれ、息が長いと長生きになると考えられています。
象や亀が長生きなのは息が長いためだという説があるくらい。
現代の平均寿命は伸びていますが、現代人の多くが過酷に息短く働き、心は常にいらだち心もカラダも不健康になって寿命を縮めているのが現実です。
医療が進み寿命は延びていますが、本当の長生きとはまったく違うものであると思います。
本当の長生きをするためには息のし方が重要です。
息を変えるだけで生き方が変わります。
呼吸と感情
「呼吸」は、自律神経の支配で通常は意識されることなく、無意識に行われます。
無意識に行われますが、意識的に直接コントロールすることも可能です。
そのため、人間の感情はすべて息の状態にあらわれ、さらにその息によって感情そのものが 形成されているのです。
例えば、怒っている時は、無意識に怒った呼吸をしています。
そういう呼吸状態が続いているから、怒りという感情が湧き起こって来るのです。
怒っている時は、腹筋が硬くなり、みぞおち周辺に息が吸い込まれて吐けなくなります。
それを怒鳴ったりすることで息を強く吐くことができ、怒りがおさまります。
怒ったときは“腹が立つ”といいますよね?
まさにこのことです。
腹が立っている場合、拳を強く握りしめる方が多いと思います。
これは怒って腹を立てると、体がこわばり、怒りの呼吸しかできない状態になってしまうからです。
つまり怒りが鎮められない状態になってしまいます。
こうなってしまうと、自然に呼吸が落ち着くことはありません。
しかし、いつまでも怒っていると疲れますから早く呼吸を変えて怒りを鎮めたいという要求が生じて、怒鳴ったり物を投げつけたりして呼吸を変えようとするわけです。
無意識に形成された呼吸状態は、放っておいても無意識のうちに解消され安定した静かな状態にもどるようになっています。
そのためには呼吸が整う必要があります。
そんなときこそ呼吸法
どんな感情も放っておけば、やがては鎮まるのですが、鎮まるまでに何か起きてしまっては
よくないのでできるだけ気持ちを落ち着かせるべき。
これは怒りの感情だけでなく、喜びすぎて舞い上がりすぎてもよくないのです。
なにごとも“○○しすぎ”はよくありません。
高ぶった感情を鎮めるには、「呼吸法」を使えばいいわけです。
呼吸は自律神経の支配下にあると同時に、意識的に変化させることもできます。
呼吸を意識的にコントロールすれば、自律神経そのものをコントロールすることも可能なのです。
その事実は、ヨガをはじめとするさまざまな技法として、呼吸のコントロール法が残っていることからも察することができます。
特にヨガは呼吸法の数だけでも二千種類以上あり、呼吸法を追求しています。
気持ちを鎮めるには、鼻からお腹にゆっくりと息を吸い込み、鼻から息を吐き出します。
これを何回か繰り返すと気持ちが落ち着いてきて呼吸が整うのです。
息を吐くと体は緩みます。逆にすうと体は緊張方向に作用します。
だから体を緩めたい場合は息を吐くのが自然です。
呼吸は心と体を各々にコントロールすることができます。
だから控えめに言っても呼吸法はとても重要です。
いくら強調してもしすぎることはないくらい。 呼吸は大切。
上手く呼吸法を使って安定した感情と健康を手に入れましょう。
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