昔の膝の怪我による不眠の症例
不眠の原因はさまざまですが、
昔の怪我や手術、病気など過去に起こった出来事、既往歴がとても関係しています。
中でも多いのは、ぎっくり腰や膝の靱帯損傷や半月板損傷などの怪我、それに伴う手術を過去に行っている場合です。
痛みがあって眠れないのはもちろんですが、痛みがなくなって忘れているときにも体は記憶しています。
今回は不眠を過去の膝の怪我の施術によって改善した症例を解説していきます。
不眠の原因
睡眠薬が効かない不眠の原因の多くは体の緊張と、以前のブログで書きました。
ではその体の緊張が何で起こるかといえば、精神的なストレスはもちろん、怪我や病気、手術などです。
怪我や手術は、現在痛くなくても、過去に怪我をしたり手術をしているだけでも体を緊張させる原因となります。
ストレスによる体の緊張
多くの人はストレスを受けても眠ることはできます。
それは、体に弾力性があるからです。
体に弾力があれば、ストレスに対する許容範囲が大きくなりストレスを感じにくくなります。
しかし体に弾力性がなくなると、ストレスをモロに受けてしまい様々な症状が出てしまうのです。
体の弾力性がなくなる原因は、ストレスや怪我、病気や手術です。
今現在のものだけではなく過去のものを含めたすべて。
これらは体を緊張させ、体の弾力性を低下させます。
そのために、体の弾力性を低下させる原因を取り除くことが大切です。
ストレスを減らすことも大事ですが、体の弾力性を低下させる原因を取りのぞき、ストレスを受けても体に症状が出ない、弾力性のある体を維持する必要があります。
膝の手術による体の緊張
先日私のところに来られた患者さんの話ですが、1ヶ月前から突然眠れなくなり、
睡眠薬も効かないということで来院されました。
50代の女性の方で、詳しく話を聞いてみると、
眠れなくなる2日前に姑さんといざこざがあり喧嘩をして、ひどいことを言われすごくつらい思いをしたとのことでした。
それ以降眠れなくなり、強めの薬を何種類か試したそうですが、眠れない日が多く、眠れても数時間で目が覚めてしまう上に眠りがとても浅く、本当につらいとのこと。
他の整体にも行ったそうですが、背中をさわられるだけであまりよくわからず、効果もなかったそうです。
問診中に涙が止まらなくなり相当な深刻さを感じました。
それが直近の原因なのですが、
昔に怪我や病気について聞いたところ、20年以上前にスキー中に転倒し膝の内側側副靱帯と内側半月板と言われるところを傷めてしまい、膝の手術をされたそうです。
もう膝は痛くはないものの、雨の時や寒い日は膝が疼く時があるとのこと・・・
膝を触ってみるとかなり緊張が強く、おそらく膝が原因だろうと思い、膝を中心に施術を組み立て全身を施術しました。
施術後かなり体が楽になったようで帰る頃には笑顔。
次に来ていただいたときに確認すると、その日はいつもよりも深く長く眠れたと言うことでした。
数回の施術を行い、安定して眠れるようになったとおっしゃっていました。
現在も定期的に通われていますが、不眠の症状はまったくなく、症状改善と言うよりも体のメンテナンスで通われています。
施術内容
不眠を改善するための施術なのに膝を触るというと、とても不思議とは思います。
実は自律神経を整える上で大切なのは背骨だけではありません。
自律神経が乱れた原因に対してのアプローチが必要なのです。
例えば、土台がゆがんでしまった家の雨漏りを、ゆがんだ土台を無視して雨漏りしているところだけを必死にシートやパテで埋めても何も解決しません。
家の土台からしっかりとなおして雨漏りしているところも直す必要があるのです。
今回のケースはそれと一緒で、膝の怪我でゆがんだ土台の家に、姑さんとのいざこざという雨が降り、雨漏りという不眠が出たケースです。
これを雨だけ、雨漏りだけ解決しても解決しないのは当然。
しっかりと大元の原因を追及してなおす必要があります。
不眠の改善には根本からの解決が必要不可欠です。
https://ishikawa-clinical.com/the-true-cause-that-sleeping-pills-do-not-work-due-to-insomnia/
https://ishikawa-clinical.com/sleeping-pills-are-not-as-effective-as-people-in-osaka-prefecture/
https://ishikawa-clinical.com/easy-to-choose-without-wearing-a-heel-but/